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~ハウス・フォレストの記録~ ノート7

ピットから外に出ると、目の前に精霊の塔が見えた。
そこに、ゲートのようなものがあり、水色の光をはなっている。
「あのゲートを越えたら、もう私達の住む世界じゃないわ。
時代も、場所もばらばらな場所に飛ぶの。
常識は通用しない・・・」
フーコが続きを言おうとすると、出撃ピットから誰かが出てきた。
ミユナと同じ髪色をし、顔にはマーキングのようなものがされている女性。
その女性が乗っている竜は真っ黒で、模様が赤く光っている。
「キ、キリコさん。 さ、横によけるのよ。」
フーコはそういって、オペラとともに横によけた。
「フン。新入りか。この間の奴みたいに1週間で逃げ出すんじゃないだろうな。
まぁいい。 これをやろう。」
キリコはオペラに何かを投げつけた。
竜カードだ。
「いらないなら、捨てておけ! ではな。
マー・クァー・シェン。」
そういうと、さえない男をつれ、ゲートの中へ入っていった。
「キリコさん、かっこいいわぁ~。
あ、彼女はキリコさん。竜使いランキング1位の天才よ。
かっこいいわよねぇ。同じ女でもあこがれちゃうわぁ~。」
「あの・・・・・」
オペラが、なにか言おうとしたとき、フーコは急にカウントダウンを始めた。
「10・9・8・7・6・5・・・4・・・3・・・2・・・」
そこまで言ったとき、ゲートからキリコと男が出てきた。
そして、出撃ピットへ帰っていった。
「え?」
オペラは混乱した。
「さ、いくわよ。ん、どうしたの?」
「い、今の人、さっき入ったばっかりですよね?」
「この先は、こっちとは時間の流れが違うのよ。
制限時間ぎりぎりまでいても、こっちでは5・6分しかたってないの。
不思議でしょ。 さっきも言ったとおり常識は通用しないのよ。
油断したらやられるわよ。
不思議なことに、死体は出てこないのよ・・・ほとんどの場合ね。
行方不明ってやつ。 一体どうなってるのかしらねぇ。
あ、でも、このレンタ竜はステップ3だし、試験の精霊は雑魚同然よ。
大丈夫。」
「ステップ3?」
「ええ。進化が3段階目 ということよ。 さ、いくわよ。」
二人はゲートをくぐった。
神殿のようなきれいなところだ。
その先は、前方・左右にゲートのようなものがあった。
ゲートはなんの光も放っていない。
「まぁ、とりあえず、ここで竜を走らせたりしてごらん。
慣れてきたら声をかけてね。」
オペラは竜使い心得を読み、
竜に意思を伝える、2本の竜の角を動かした。
右に回るように指示するとちゃんと動いてくれる。
自分の思ったとおりに動いてくれる。
オペラはちょっと感動した。
「じゃあ、進みましょうか。」
フーコは左のゲートの前に立った。
そして、オペラに何かを投げてよこした。 木の枝?
「それは希望の枝。見ての通り、ゲートの封印をとくものよ。
それをゲートの前で振りかざしてみて。」
オペラが言われたとおりにすると、ゲートは水色の光を放ち始めた。
「ココからが本番よ。」
二人はゲートの光のなかに身を投げた。

by mikaeruk2 | 2004-11-21 18:04 | 読み物(?)

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